★パンテオン★ キズナストーリー、契約者まとめ16
6<★5 パンテオン 闇属性/補助型>
<空回りパンテオン>
<放浪者パンテオン/進化後>
<契約者:西山弘行>
<cv.梶裕貴>
<その他登場人物>
<キズナストーリー最初:行雲流水>
*主人公の部屋*
主人公 :ふあああっ!
<朝っぱらから金縛りか!?身体が重いし
布団の中で何かがうごめいている>
パンテオン:…
主人公 :お、お、お、お前…!
何で俺の布団の中にいるんだよっ!
パンテオン:眠るには布団が必要でしょう。
まだ明け方は冷えますし。
主人公 :…それはマジレス?それともふざけてるのかな?
パンテオン:ベッドが少し狭いですが、
できるだけ詰めて寝れば大丈夫そうです。
主人公 :俺の質問に答えてよ!
いいから、とにかく布団から出ろよ。
そもそも、なんで俺のベッドで寝ようと思ったんだ?
パンテオン:硬い床の上で寝ると、背中が痛くて…
主人公 :そんなの、俺の知ったこっちゃない!
パンテオン:血も涙もない…さすが悪魔…
主人公 :おい、なんで今ニヤッとした?
なんか、ものすごくからかわれた気分なんだけど。
しかも、明け方で寒いと言ったけど…
もう昼近くじゃないか。
パンテオン:はは。布団から出なければ
たとえ日が昇ろうと明け方なのです。
そういうことにしておけば、
自分の怠惰さから目を背けられます。
主人公 :ややこしいわ。
パンテオン:ね?
ですから、一緒に横になりましょう。
主人公 :何勝手なこと言ってんだ!
さっさと俺の部屋から出ていけ!
パンテオン:はぁ…
同類として心を通わせようと思ったのに、
つれないんですね…
主人公 :お前みたいなふてぶてしい悲観主義者と
俺を一緒にするな。
パンテオン:きみは違うとでも?
主人公 :俺のどこが悲観主義者なんだよ?
パンテオン:聞いた話によると、魔王候補ではあるものの
チャイルド集めに熱心なわけでもなく、
隙あらばリザさんの目を盗み、
身を隠してしまいがち…
主人公 :うっ…そ、それは、
俺が悲観主義者だからじゃなくて…!
ただ単に…その…ちょっと、怠け者なだけだ…
だって、魔王なんて面倒くさいだろ?
あのサキュバスたちさえ現れなければ…
俺は適当に人間たちに紛れて
それなりに頑張って生きてた…はず…
パンテオン:はは。ぼくと同じ扱いされるのが、
そんなに嫌なんですか?
主人公 :いや、悲観主義者だなんて…
ちょっと気が重いだろ…
パンテオン:気が重い、ですか…
ぼくは他人より少し余裕を持って
生きているだけですけどね。
風に身を任せ流れる雲のように生きてゆくのです。
とても自由な生き方だと思いませんか?
主人公 :そう言われると、なんか羨ましい気が…
パンテオン:そうですよね?
では、一緒に昼寝でも楽しみましょう。
主人公 :…っておい!今は明け方だって言ってなかったけ?
結局、お前適当なこと言ってるだけだろ…?
パンテオン:はは。
言葉なんてどうでもいいじゃありませんか。
主人公 :このタヌキめ…!
<キズナストーリー中間:艱難辛苦>
*コンビニ前
西山弘行: はあ…
特に行くあてがあるわけでもないのに、
なんでバス停にいるんだろ…
パンテオン:…
西山弘行 :あの人もおれと同じなのかな。
1時間ぐらいここにいるし…
パンテオン:風は西に吹いている…ならば、西に行ってみましょうか。
主人公 :ちょっと待て!
パンテオン:きみが…なぜここに…?
主人公 :お前こそ、こんなとこで何してるんだ?
西山弘行:あれ、あの人…どっかで見た気がするぞ…
どこでだっけ?
<パンテオンの契約者がこっちを見ている。
ということは、今までこいつは自分の契約者と一緒だったのか?>
主人公 :おい、パンテオン…あの人と何話してたんだ?
契約者との無駄な接触は控えろって言っただろ。
パンテオン:ああ、あの青年がぼくの契約者なんですか?
主人公 :とぼけんな!
パンテオン:本当に知らなかったんです。
それに、心配はご無用です。
ぼくとあの青年は、何も話してませんよ。
主人公 :それならいいけど…
<けど…それはそれで、おかしくないか?
自分の契約者を目の前にして、
何も話さないなんて…>
西山弘行 :…絶対どこかで見かけたような…
主人公 :うう…見てる、俺のことめっちゃ見てる。
パンテオン:この際、再契約を結んでみるのはいかがでしょうか?
主人公 :再契約?うーん・・・やっぱりチャイルドとしては
再契約を結んだほうがいいのか?
パンテオン:まあ、ぼくはどっちでも構いませんけど…
ぼくが強くなるのも弱くなるのも、きみ次第…。
主人公 :…そう言うと思った。この悲観主義者め。
パンテオン:それは、ぼくの契約者も同じだと思いますよ。
試してみましょうか?
<そう言うとパンテオンはいきなり契約者に向かって
スタスタと歩き出した>
パンテオン:きみの願いは何ですか?
主人公 :おい、いきなりそんなこと聞いたら…
西山弘行 :ぼくの願い…?うーん…
パンテオン:あるでしょう?宝くじを当てたいとか、
大企業に就職したいとか…
西山弘行 :願い…願い、ね…
…特に、ないかも…
主人公 :はあ…やっぱ似たモノ同士なんだな…
パンテオン:はは、そうですか?ぼくだったら、
こんなチャンスは無駄にはしませんけどね。
西山弘行 :…ぼくだって、出来るものならそうするさ。
でも、ぼくはものすごい不運な星のもとに生まれたんだ…
ちょっと前にも同じような
チャンスがあったような気がするけど
結局ふいにしてしまった。
まあ、悪い夢でも見ただけなんだろうけど…
<…何だ?契約した時のことを言っているのか?>
パンテオン:…だそうです。どうしますか?
主人公 :どうするも何も…
俺も絶好のチャンスを逃したってだけさ。
こりゃ、サキュバスたちには内緒にしないとな。
<キズナストーリー最後:同床異夢>
*主人公の部屋*
主人公 :ちょっとだけでいいから!
ダビ :だーめー。
主人公 :このケチ!
ダビ :フーンだ!
主人公 :良心のかけらもないヤツだな!
今まで俺がどんだけ食わせてやったと
思ってるんだよ?
ダビ :あーあー、聞こえなーい。
ダビには何にも聞こえないもーん。
パンテオン:何ですか?
きみの部屋から、何やら美味しそうな匂いがします。
主人公 :パンテオン!?
ダビ :あげないよ!全部ダビのなんだから!
主人公 :お前な…これを全部ひとりで食うってのか?
ダビ :だって、ひとり1羽ずつって、
モナ姉さまも言ってたもん!
主人公 :アイツはまた余計なことを…
ダビ :モナ姉さまが大事に集めたクーポンで
注文したフライドチキンなんだから!
ナマケモノたちには絶対にあげないもんねー。
主人公 :モナのやつ、いつの間にクーポンなんて集めたんだ?
フォルトゥナ:あら、フライドチキン?
ワタシ、大好物なんだよね。
ダビ :んもーっ!
なんでみんな寄ってくるの!?
フォルトゥナ:あ、じゃあこれならどう?
サイコロを振って、幸運の数字が出た人だけが
食べられるの!
ダビ :ダビひとりで食べるんだってば!
主人公 :食べられるわけないだろ。
フォルトゥナのサイコロは、7しか出ないんだから!
フォルトゥナ:何言ってるの?
ワタシのサイコロは至って普通よ。
ね、パンテオン?
パンテオン:…
フォルトゥナ:さあさあ、チキンが冷めないうちに
さっさとサイコロを振るわよ。
<フォルトゥナがサイコロを床に転がした。
投げられたサイコロは、パンテオンの足元で止まる>
フォルトゥナ:さぁ、パンテオンの数字は何かしら?
主人公 :出たってどうせ…
フォルトゥナ:ラッキーセブンでーす!
主人公 :…やっぱり、7しか出ない。
パンテオン:あの…急に具合が…
ぼくはこの辺で失礼します。
フォルトゥナ:あら…?
こんなチャンスを逃しちゃっていいの?
ダビ :全然いいよ!
早く行っちゃえー!戻ってくんなー!
主人公 :まあ…ライバルがひとり減るし俺は構わないけど。
でも、本当にいいの?
パンテオン:大丈夫です。
主人公 :そうか…
フォルトゥナ:あらら、本当に行っちゃった。
パンテオンの運を試す、いいチャンスだったのに…
恥ずかしがり屋なのかしら。
ワタシを見るとすぐ逃げちゃうのよね。
主人公 :そうなのか?
フォルトゥナ:そうよ。
前にもサイコロ占いをしてあげたんだけど、
それ以来あんな感じ。
結果が気に入らなかったのかしら?
主人公 :その結果って…
当然ラッキーセブン、だよな?
フォルトゥナ:当然って…
ワタシのサイコロは誰にでも平等なだけよ。
まあ、実際ラッキーセブンはパンテオン本人の
運なんだけどね。
主人公 :怠け者の悲観主義者には、嬉しくなかったのかもな…